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派遣における「3年ルール」とは?概要やメリット・デメリットについて解説!

公開日:2022/10/15  


派遣社員が仕事をするときに、3年ルールが存在します。これは、派遣元企業に派遣社員を正社員として採用することを促す目的と、派遣社員が希望すれば無期雇用に切り替えを促すためのものです。これによりメリットが生まれましたが、デメリットも存在します。また、努力義務となっているので、希望通りになるわけではありません。

派遣における「3年ルール」とは?

3年ルールとその2つの目的について見ていきましょう。

3年ルールとは

派遣社員の契約期間は同じ事業所の同じ部署で、同じ派遣社員の派遣を受けられる3年までに制限されると法律で定められています。

3年ルールの2つの目的

こちらのルールは、派遣元企業が、派遣社員を正社員として採用することを促すためのものです。そして、派遣社員が希望すれば、派遣元企業に無期雇用を促すためのものです。同じ派遣社員の派遣を最大3年と定めることで、派遣社員の人物像や仕事ぶりを派遣元企業は正しく評価できます。将来的に正社員として採用するかどうかを考えるには充分な時間があります。また、派遣社員も派遣元企業で仕事をして感じたメリットが大きければ、自ら無期雇用を申し出ることができます。

派遣の3年ルールの対象外となるケース

対象外となるケースをいくつか紹介します。

無期雇用派遣契約をしているケース

無期雇用派遣契約をしている、60歳を超えている、日数限定業務に従事している、育児休業中や介護で休業している社員の代わりに業務に携わっている場合などは例外です。

3年ルールのメリット・デメリット

メリットとデメリットを紹介します。

派遣元企業から正社員として雇用される可能性があるメリット

正社員として雇用されたいと考えている派遣社員にとってはメリットとなります。

派遣社員の精神的負担が軽減するメリット

給与や仕事内容の変化をあまり感じない派遣社員にとって、3年で職場が変わるので変化を楽しみながら仕事をしたい人にはメリットでしょう。

派遣元企業から派遣会社に紹介手数料が支払われるメリット

正社員として派遣元企業が派遣社員を雇用した場合、派遣会社に紹介手数料を支払うことがあります。これは、派遣会社にとってメリットとなります。また、優秀な人材を多く派遣元企業に輩出していると評価されるので、派遣会社に優秀な人材が集まるようになります。

3年以内に契約を解除されるかもしれないデメリット

市場の変化の影響をまず受けるのが、有期雇用で働いている人です。そのため無期雇用の正社員や派遣社員より早く仕事がなくなる可能性があります。

派遣社員が3年を超えて同じ事務所で働く方法

3つの方法があります。しかし、これら3つの方法に共通している事項は、派遣社員が希望しても派遣元企業が応じない限り3年ルールが適用されるということです。

派遣元企業から直接雇用に切り替える方法

3年以上を超えて同じ事務所の同じ部署で勤務するには、派遣元企業から直接雇用に切り替える方法があります。しかし、これに応じるかどうかは派遣元企業が決定することなので、必ず直接雇用に切り替わるわけではありません。あくまで法律では推奨しているだけで、義務ではないからです。

また、最初の半年間は派遣社員として勤務し、半年が経過した後に直接雇用に切り替える紹介予定派遣があります。もし、派遣社員が数年ごとに職場を移り変わって色々な仕事に従事したいと考えているのではなく、できるだけ早く正社員として雇用されたいと考えている場合は、こちらの紹介予定派遣がおすすめです。

部署異動する方法

同じ事務所でも部署異動すれば3年は勤務できます。しかし、移動先の部署に枠があれば対応してもらえますが、そうではないケースもあります。

無期雇用に変更する方法

3年ルールを撤廃して無期雇用に変更されると、派遣社員は、長期的なキャリアビジョンを描けるようになります。また、派遣元企業にとってもメリットがあります。意欲的に勤務してくれる派遣社員であれば、少々難しい業務を任せられるからです。しかし、メリットばかりではありません。

まず、派遣社員は無期雇用で長期的なキャリアビジョンを描けますが、給与や待遇は正社員より劣るデメリットがあります。正社員と同じような業務を任せられても待遇の違いがあるのでモチベーション低下につながる可能性があります。

次に、派遣元企業はコストが高くなるデメリットがあります。2020年に施行された同一労働同一賃金では、正社員と同じく派遣社員であっても、福利厚生の利用機会を与えることが義務付けられたからです。

まとめ

派遣社員として仕事をするメリットは、自分が仕事したいときに仕事に就けることです。そのため、正社員とは異なり、勤務時間に柔軟性があります。しかし、派遣社員から無期雇用に切り替わると正社員と同様の働き方を求められることがあります。また、正社員として雇用してほしいと考えていても、派遣元企業の考え方ひとつで結果がどうなるのか分かりません。派遣社員から正社員になる、無期雇用に切り替わることで、長期的なキャリアビジョンを描けますが、将来について充分検討する必要があるといえるでしょう。インターネットなどでそれらの情報についても触れてみてください。

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