紹介予定派遣とはどのようなもの?メリットや注意点を知っておこう!
派遣の中には、紹介予定派遣という働き方があります。紹介予定派遣は、一般的な派遣とは違うのですが、違いが分からない人も多いのではないでしょうか?派遣社員として働く目的や目標次第では、紹介予定派遣の方が合っているかもしれません。この記事では、紹介予定派遣のメリットや注意点について解説します。
紹介予定派遣とはどのようなもの?
派遣という働き方は、紹介予定派遣と一般的な派遣に分かれます。どちらも派遣先で働くわけですが、さまざまな違いがあります。
紹介予定派遣は直接雇用が前提
紹介予定派遣と一般的な派遣の最も分かりやすい違いは、「直接雇用が前提」という点です。一般的な派遣は、直接雇用を前提にしていませんが、紹介予定派遣の場合は将来的に直接雇用されることが前提になっています。
簡単にいえば、いずれ派遣会社を辞めて派遣先の従業員になるということです。実際、紹介予定派遣で働く場合は、派遣先が直接雇用前提を伝え、派遣社員の同意のもと契約に進みます。
派遣期間の扱い
紹介予定派遣と一般的な派遣は、派遣される期間が違います。一般的な派遣の場合は最長3年ですが、紹介予定派遣の場合は6か月とかなり短い設定です。
また、一般的な派遣は、契約期間内に直接雇用することはできませんが、紹介予定派遣の場合は、いつでも直接雇用が可能です。ただし、派遣先は一方的に直接雇用できません。派遣期間中の直接雇用はあくまで双方の合意が必要で、お互い納得した上でしか直接雇用はできないのです。
就業前の手続き
紹介予定派遣と一般的な派遣は、派遣先で働くまでの手続きが違います。一般的な派遣の場合は、派遣先による面接や選考はできませんが、紹介予定派遣は派遣先による面接や選考が可能です。なぜなら、直接雇用を前提としている派遣形態だからです。
したがって、派遣先は紹介予定派遣として紹介される人を慎重に選考します。そのため、面接や選考の結果、紹介予定派遣を断られるケースもめずらしくはありません。
紹介予定派遣で働く利点
紹介予定派遣は、一般的な派遣と違う魅力があります。そこで、紹介予定派遣で働く利点について詳しく解説していきます。
職場の雰囲気を確認できる
いきなり直接雇用される場合は、職場の雰囲気が分からないまま仕事に従事します。そのため、想像と違い、せっかく社員として雇用されたのにも関わらず、すぐに辞めてしまう人も少なくありません。
しかし、紹介予定派遣は直接雇用されるまでに6か月間の猶予があります。この間に、働きながら仕事内容や人間関係などを確かめられるのは、紹介予定派遣の大きな利点です。
直接雇用までは派遣会社が窓口
直接雇用されるまでは、所属している派遣会社が派遣先との窓口です。したがって、直接雇用後の給料などの各条件の交渉は、すべて登録している派遣会社の担当者が行います。
また、紹介予定派遣として働いても、「直接雇用されたくない」と感じたときは直接雇用を断れます。
未経験者でも紹介予定派遣で働ける
紹介予定派遣は、「即戦力を望む」というイメージがあるかもしれません。しかし、実際は未経験者でも可能です。
もちろん、派遣先による選考や面接などを通過することが前提ですが、それでも直接雇用のチャンスがあることに間違いはありません。「ちょっと自分には難しいかな?」と思っていた憧れの会社で働ける可能性が出てきます。
紹介予定派遣で働く際に注意するべき点
紹介予定派遣は、直接雇用への近道ですが、いくつか注意すべき点があります。
直接雇用を確約しているわけではない
紹介予定派遣は、直接雇用が前提とはいえ、確約しているわけではありません。派遣社員の勤務状況によっては雇用を拒否されます。
もちろん、派遣社員側から断ることも可能で、働いてみて仕事内容や職場の雰囲気に慣れない場合は直接雇用を辞退できます。ただし、どちらが断るにしても、説明する責任はあります。
派遣社員時と条件が異なる可能性がある
派遣社員の給与を含めた雇用条件と、直接雇用の雇用条件は異なる可能性があります。そもそも派遣社員の場合、雇用関係を結んでいるのは派遣会社です。しかし、直接雇用になれば派遣先と雇用関係を結ぶことになります。雇われる会社が変わるため、今までの雇用条件通りになるとは限りません。
直接雇用=正社員ではない
直接雇用と聞くと、正社員を連想する人も多いようですが、必ずしも正社員とは限らないので要注意です。予定しているのは「直接雇用」ですから、契約社員からスタートになる可能性も否定できません。
紹介予定派遣とは、正社員になれる制度ではなく、あくまで派遣先に直接雇われることを前提にした派遣形態なのです。
紹介予定派遣とは、派遣先との直接雇用を前提に派遣される働き方です。正社員などの直接雇用を望む人の場合は、あらかじめ仕事や職場を体験できるため、メリットが多い働き方といえるでしょう。ただし、必ず直接雇用されるわけではないという点は要注意です。メリットと注意点の両方を把握した上で、紹介予定派遣を検討してください。