有期雇用派遣と無期雇用派遣の違いとは?それぞれの特徴を掴もう!

派遣社員として働くのであっても、その雇用形態は有期雇用派遣と無期雇用派遣の2種類があります。「派遣社員はすべて有期雇用なのでは」と思う人も多いかもしれません。仕事をスタートする前に、どちらのほうが自分の求める働き方に合っているか、違いをおさえて雇用形態を選びましょう。
有期雇用派遣と無期雇用派遣はどう違う?
それでは、イメージがつきやすい有期雇用派遣から説明します。「派遣社員」と言葉にする時、確かにだいたいの場合でそれは有期雇用派遣を指しています。
どこが違うのかといえば、雇用契約を結ぶタイミングです。有期雇用の場合、雇用契約を締結するのは、派遣先を紹介された後となります。この契約は「有期」とあるくらいのため、期間が限られています。
定められた期間が終われば、希望して契約が更新できるケースもあれば、打ち切りとなることもあるようです。反対に、自分が継続しての勤務を希望しなければ、そこでの派遣を終わりにすることもできます。
これとは反対に、無期雇用派遣の場合は、期間を決めずに派遣会社と雇用契約を結ぶ派遣のかたちです。永遠に最初の派遣先で就業できるのかといえば、そういうことではありません。
無期雇用は、派遣会社と社員との間の契約の話です。つまり、最初の派遣先で契約が終了した場合、派遣会社が次の派遣先をすぐに紹介してくれるということです。
派遣先が見つからないという時は、待機している期間でも、派遣会社が給料を出してくれます。ただ、お金がもらえるだけあって、この待機期間は自分の都合で延長することはできません。
これらが、2つの派遣方法の違いです。既に述べたとおり、派遣社員といえば大方が有期雇用派遣となるので、無期雇用派遣は、特別に募集をかけているのを見つけなければなりません。
他のケースでは、有期雇用で働いていた人が無期雇用に切り替えるということもあります。このように無期雇用へ転換するためには、5年以上の契約期間がなければならないなどの条件も存在します。興味がある人はその点も意識して派遣会社を選ぶとよいですよ。
有期雇用派遣のメリット・デメリット
これまでの説明でおわかりかもしれませんが、派遣会社に通常通りの流れで登録すれば、有期雇用での派遣となるわけです。一般的な有期雇用派遣のメリットとデメリットについて、ここからは解説します。
■メリット
なんといっても、希望に合った仕事や働き方が選べるという点が、有期雇用の大きなメリットです。派遣会社に相談すれば、希望を汲んでもらえます。
こういった点から、得意な分野や好きな職種があるのであれば、有期雇用派遣で働く方がよいといえます。とくに、チャレンジしてみたい仕事・磨いておきたいスキルなど、具体的なキャリアビジョンを持っている方は、仕事内容は選べる立場にいるべきです。
勤務地もほぼ希望通りとなるため、引っ越ししたくない方も有期雇用がおすすめです。給料については多くの会社で時給制をとっているので、残業も少なく調整されます。仮に残業せざるを得ないとしても、時給でしっかり払ってもらえるというわけです。
あとは、長期休みの調整がしやすいというのも、有期雇用派遣の魅力です。一つの派遣先が終わって次の契約に行くまでの期間を、自分で好きなだけ取ることができます。待機期間を長くとったとしてもそれは個人の自由なので、旅行にいくことも可能です。
無期雇用だとこの待機時間にも給料が支払われている分、自分で調整はできなくなります。派遣会社としては、就業していない期間はなるべく少ないほうがよいわけなので、どんどん派遣先を回ることになります。有期のように仕事が選べない理由のも、この点が関係しているわけですね。
■デメリット
無期雇用だと仕事を次々に紹介してもらえるわけですが、有期雇用であればそれが保証されていません。契約は、最短3カ月で終了となることもあり、次の契約に行きつくまでに時間がかかってしまうこともあります。無期雇用のように待機期間の収入はないため、生活が脅かされかねません。
また、残業がないのは先ほどメリットで述べたとおりですが、残業でお金を稼ぎたいという人は、デメリットになるポイントでもあります。給料以外に賃金アップの余地がないため、考えどころですね。
他にも、無期雇用の場合正社員と同等レベルの待遇を受けられますが、有期雇用の場合は交通費やボーナスが出ないなど、給料や条件に関係する部分ではどうしてもデメリットが目立ってきてしまいます。
有期雇用派遣と無期雇用派遣の大きな違いについて、説明しました。それぞれにメリット・デメリットがあるので、一概にこちらの働き方がおすすめということはできません。それぞれのライフスタイルに合った働き方を選択する必要があるので、今後の人生で何に重きを置いていきたいか、よく考えてから雇用形態も選ぶようにしましょう。